2008年9月23日火曜日

マイクロクレジットの問題点

ゆうりです。
今回は、9月10日にお聞きした岐阜女子大学の日下部尚徳さんの講演より、
マイクロクレジットについて書きたいと思います。

①マイクロクレジットとは・・・
失業者や充分な資金の無い企業家、または貧困状態にあり銀行からの融資を受けられない人を対象とする小額の融資である。
これらの人々は担保となるものや安定的な雇用、検証可能な信用情報を持たず、通常のクレジットを利用する為の最低条件にさえ達しない。
マイクロクレジットは貧しい人々への金融サービスであるマイクロファイナンスの一種である。
(wikipedia・改)

マイクロクレジットの創始者は、一昨年ノーベル平和賞を受賞したグラミン銀行(http://www.grameen-info.org/)総裁、ムハマド・ユヌス氏。
グラミン銀行では5人でひとつのグループを作り、土地ではなく『信頼』を担保にマイクロクレジットを受けられます。
融資を受けたものは、仔牛を買ったり、竹篭の材料を購入しそれを編んで売ったりして各々商売をするのです。


②マイクロクレジットのプラス面
・貧困者に対する認識の変化
「何も出来ないから・能力が無いから貧しい」と思われていたが、貧しい者が商売を行い、それを成功させて、この概念を覆した

・社会的企業の促進、援助から融資への転換
援助が大きな変化には至らず、先進国や援助団体は“援助疲れ”に陥っていたが、マイクロクレジットの成功を見て融資へと切り替えるようになった


③マイクロクレジットの問題点
・5人組による社会的弱者の排除・・・障がいのある人や働き手のいない家など、何らかの理由で5人組に入れない者は排除される

・5人組による連帯責任・相互監視によるコミュニティーの崩壊

・女性への過度の負担・・・グラミン銀行は女性を対象としているが、家事と商売の両立は難しい

・強引な取立て・・・スタッフによっては強引な取立てを行う者もおり、女性たちは売春して返済に充てることもある
(マイクロクレジットは実は貸し倒れが多く、顧客は事業で稼いだ金ではなく、売春や日雇い労働で返済しているのではないか、とも言われているそうです。
借入金で仔牛を買った場合、すぐに商品化することは無理ですが、そんなことは関係無しに返済は借入れから1週間後に始まってしまうのです。そのため顧客は日雇い労働・売春に向かってしまう。
特に売春の場合は、最終的には人身売買に繋がります。)

マイクロクレジットの本を読んで基礎情報は知ってましたが、
今回の講演を聞くまで、以上のような問題点に気づく事は出来ていませんでした。

この様に日本にいてはなかなか分からないツアーで事実を見て来て、
帰国後、皆さんにお伝えできたらと思います。

では、次の人お願いします☆

0 件のコメント: