2008年9月25日木曜日

サイクロンと災害管理

びおらです。
いよいよ出発まで1ヶ月を切りました。
今日は日下部さんの専門のひとつである「災害管理」について書かせてもらいます。

バングラデシュには、年に5、6回サイクロンが襲来します。
ガンジス・ブラマパトラ・メグナ三大河川下流に位置しているため、
洪水や河川浸食の被害を受けやすい場所です。
土壌は粘土質で地盤が弱い為、サイクロンの暴風雨により
大木ですら根こそぎ倒れてしまうと言います。

2007年11月、バングラデシュを観測史上最大のサイクロン
「シドル(SIDR)」が襲い、
死者行方不明者4,000人以上、被災者9000,000人という大きな被害を出しました。

サイクロンは、強風と高潮をもたらします。
家屋を破壊し、財産を吹き飛ばし、
人々の身を危険にさらします。
コンクリート壁の建築物なら絶えられるとのことですが、
被害の大きい地域の家の大半が
バナナの葉やもろい木材で作られています。

ただでさえ貧しい暮らしをしている人々は、
家財(稜線や家畜)を失い、更に生活が立ちゆかなくなります。
マイクロクレジットを利用している人も、
収入源である家畜を失い、返済が難しくなるという状況になっています。

海外から、NGO等が現地へ入り復興活動をしていますが、
頻繁にサイクロンが襲来するので、
慢性的な被害は、復興活動への依存心を生み、
救援物資欲しさに、壊れた家を直さず、
荒れた田畑を整備しない人が増えていると言います。

サイクロンは、年々規模が大きくなってきているといいます。
原因は、長期的な調査をしないと分からないそうですが、
ひとつに、地球温暖化があるそうです。
今後被害が拡大していくのが想定される状況で、
ngoや政府はどのような対応を取っていくべきなのでしょう。

バングラデシュというと、農村開発等の印象が強いですが、
どの様に災害と向き合っていくのか、
災害に遭った後、どの様に生活を立て直していくのかという
難題を抱えている国でもあるのです。

災害は、人の手で防ぐことは出来ませんが、
事前の取り組み次第で、被害を最小限に抑えることが出来ます。
まずは、防災の意識が人々に広めていくことが急務になりそうです。
日本の阪神淡路大震災をきっかけに結成された
CODE海外災害援助市民センターは、
精力的にこの問題へ取り組んでいます。

NGOやNPOの取り組みはもちろん、
私たちがこのような問題を知っていく必要もあるし、
第三者であることを活かして、
共に考えていく機会ができればいいのではないかと思います。

私は正直「災害管理」については関心がなかったのですが、
日下部さんと出会ったことで、学びのきっかけを得ることが出来ました。

現地でも、このような「きっかけ」を沢山得てきたいと思います。

CODE海外災害援助市民センター ブログ
http://code-bangla.seesaa.net/

国際ニュース:AFPBB News「サイクロン被害のバングラデシュ」
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/disaster/2321238/2427248
(写真がみれます)

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